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気液が入った水平管を無重力にすると？
   
Keywords【無重力】【表面張力】 【安定問題】 【環状液膜】 【気液界面】 |
通常，気体中の液体の動きは，慣性力，粘性力，速度差による剪断力，重力そして表面張力の影響を受ける．速度が遅い場合には，重力と粘性力の影響が主であるが，細管の中や液滴など系が小さい場合や微小重力下では表面張力の影響が顕在化する．この動画は，過去に北海道に設置されていた無重力落下抗実験施設において，突然，実験装置を落下させて10秒間微小重力下に置いた場合の液体の挙動を観察し，表面張力の影響を明らかにしたものである．
水平に設置されたガラス円管（直径5，7，9 mm）に空気とメタノールを封入する．重力下では，当然，円菅の下側に液が層状に溜まっている．この状態で，突然，重力がなくなるとどうなるか？
【結果を予想したあと，動画を見てみよう．】
空気とメタノールの体積比が1：1（液体の体積分率β=0.5）のときは？
次に空気とメタノールの体積比が3：1（液体の体積分率β=0.25）のときは？
さらにメタノールの量を減らして，空気とメタノールの体積比が7：1（液体の体積分率β=0.125）のときは？
映像のように，微小重力になるとメタノールが円管内でほぼ等間隔に分裂しプラグを形成する．この一種の自己組織化の原因は，微小重力下での表面張力に起因した環状液膜の不安定にある．その証拠に，液プラグが形成されたピッチ（周期）は管内の環状液膜の線形安定性理論から導かれる最危険波長とほぼ一致する．
この動画をダウンロードすることはできません．
投稿者情報
九州大学大学院 工学研究院 機械工学部門 高松洋
ホームページ：http://www.mech.kyushu-u.ac.jp/~hmt/HMT_lb.html
この動画は，熱工学コンファレンス2018のOS「熱コレ2018」で発表されました．
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